常滑市で手壊し解体が必要なケースとは?狭小地・密集地に対応できる業者の選び方

常滑市で解体工事を検討している方の中には、「うちは道が狭くて重機が入れないかもしれない」「隣の家との距離が近いけど解体できるのだろうか」と心配されている方も多いのではないでしょうか。

常滑市は、やきもの散歩道に代表される歴史的な街並みが残るエリアを中心に、細い路地や密集した住宅地が多く存在します。こうした場所にある建物の解体では、通常の重機による工事が難しく、「手壊し解体」という人力を中心とした工法が必要になることがあります。

この記事では、手壊し解体とはどのような工法なのか、どんな場合に必要になるのか、そして常滑市で手壊し解体に対応できる業者をどう選べばよいのかを詳しく解説します。


手壊し解体(人力解体)とは

手壊し解体とは、重機を使わずに人の力と手持ちの工具を使って建物を取り壊す工法のことです。「人力解体」とも呼ばれます。

通常の解体工事では、油圧ショベル(ユンボ)などの重機を使って建物を一気に取り壊していきますが、手壊し解体では解体バチ(クワのような形状の工具)、チェーンソー、バール、ハンマーなどの工具を使い、職人が屋根から順番に手作業で解体を進めていきます。

手壊し解体で使用される主な工具

工具名用途
解体バチ壁や天井を叩いて壊す
チェーンソー柱や梁などの木材を切断する
バールテコの原理で部材を剥がす・叩く・土を掘る
ハンマー壁やコンクリートを叩いて破壊する
レシプロソー電動ノコギリ。木材や金属を切断する
一輪車(ネコ)廃材をトラックまで人力で運搬する

重機が使えない現場では、解体した廃材も一輪車(通称「ネコ」)を使ってトラックが停められる場所まで人力で運び出すことになります。


常滑市で手壊し解体が必要になる3つのケース

常滑市には手壊し解体が必要になりやすい立地条件の物件が多く存在します。特に以下の3つのケースに該当する場合は、手壊し解体になる可能性が高いでしょう。

ケース1:前面道路の幅が2メートル以下

解体工事に使用する重機の幅は約2メートルあります。そのため、解体する建物に面する道路の幅が2メートル未満の場合、物理的に重機を搬入することができません。

常滑市の旧市街地、特にやきもの散歩道周辺エリアでは、昭和初期やそれ以前に形成された街並みが残っており、車両の通行を想定していない細い路地が数多く存在します。こうした場所にある古い家屋の解体では、手壊しが必要になるケースが多いです。

また、道路幅が2メートル以上あっても、途中に電柱が突出していたり、鋭角な曲がり角があったりする場合も重機の搬入が困難になります。

ケース2:道路と敷地に高低差がある

常滑市は丘陵地に形成された街であり、やきもの散歩道も小高い丘の上に位置しています。道路と敷地の間に段差がある場合や、道路が階段状になっている場所では、重機を敷地内に搬入することが難しくなります。

クレーンで重機を吊り上げて搬入する方法もありますが、周囲に十分な作業スペースがない場合は採用できません。高低差のある場所では、安全面からも手壊し解体が選択されることがあります。

ケース3:住宅密集地で騒音・振動への配慮が必要

常滑市の旧市街地には、隣家との距離が非常に近い住宅密集地が存在します。重機を使った解体工事は想像以上の騒音と振動を発生させるため、近隣住民の理解が得られない場合は工事を進めることが難しくなります。

手壊し解体であれば、重機を使用しないため騒音や振動を大幅に抑えることができます。近隣との関係を良好に保ちながら工事を進めたい場合に選択されることがあります。


手壊し解体のメリットとデメリット

手壊し解体には、やむを得ず選択するケースだけでなく、あえて選ぶメリットもあります。一方で、費用面でのデメリットも理解しておく必要があります。

メリット

1. 騒音・振動が少ない

重機を使用しないため、工事中の騒音と振動を最小限に抑えられます。住宅密集地や商店街などで工事を行う場合、近隣からのクレームリスクを低減できます。

2. 丁寧な分別解体ができる

人の手で一つひとつ解体していくため、廃材の分別を徹底することができます。建設リサイクル法では産業廃棄物の分別が義務付けられており、手壊し解体は法令遵守の面でも優れています。

3. 隣家への影響を最小化できる

隣家との距離が近い場所では、重機の操作ミスによって隣家を傷つけてしまうリスクがあります。手壊し解体であれば、そうした事故のリスクを大幅に軽減できます。

4. 狭小地でも対応可能

重機が入れない場所でも解体工事を行うことができます。常滑市の旧市街地のような細い路地に面した物件でも対応可能です。

デメリット

1. 費用が割高になる

手壊し解体は通常の重機解体と比較して、費用が約2〜3倍になるケースが多いです。作業時間が長くなる分、人件費がかさむためです。

2. 工期が長くなる

重機を使えば1〜2週間で完了する工事でも、手壊しの場合は2〜4週間程度かかることがあります。工期が長くなれば、その分人件費も増加します。

3. 廃材の運搬に手間がかかる

トラックを現場に横付けできない場合、解体した廃材を一輪車で運搬する必要があります。この作業に時間と人手がかかり、費用増加の要因となります。


手壊し解体の費用相場

手壊し解体の費用は、立地条件や建物の構造によって大きく変動します。一般的な目安として、以下の坪単価を参考にしてください。

手壊し解体の坪単価目安

構造坪単価(目安)30坪の場合
木造4万〜9万円120万〜270万円
鉄骨造6万〜12万円180万〜360万円

通常の重機解体と比較すると、手壊し解体の費用は約2〜3倍が目安です。例えば、木造30坪の住宅を重機で解体する場合の費用が100万〜150万円程度であるのに対し、手壊し解体では200万〜300万円程度になることがあります。

費用が高くなる要因

手壊し解体の費用が高くなる主な要因は以下のとおりです。

  • 作業時間の増加: 重機の2倍以上の時間がかかる
  • 人件費の増加: 多くの作業員が必要になる
  • 廃材運搬の手間: 一輪車での運搬作業が追加される
  • 道路使用許可: 車両を道路に停める場合は許可申請が必要
  • 交通誘導員: 道路使用時には誘導員の配置が必要になることがある

ただし、業者によっては小型重機を活用してコストを抑える工夫をしているところもあります。複数の業者から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。


手壊し解体の作業の流れ

手壊し解体は、以下のような手順で進められます。

STEP1:足場の設置と養生

建物の四方全てを養生シートで囲みます。これは防塵・防音対策だけでなく、高所で作業する職人の安全を守るためでもあります。

STEP2:内装材の解体

屋内から作業を開始し、天井材・壁材・床材を順番に解体していきます。手壊し解体では、解体した材料が建物の内側に落ちるように作業を進めるのが基本です。

STEP3:屋根の解体

屋根材を手作業で撤去します。瓦やスレートなどを一枚ずつ丁寧に取り外していきます。

STEP4:躯体(柱・梁)の解体

チェーンソーなどを使って柱や梁を切断し、建物の骨組みを解体していきます。建物が不安定にならないよう、解体の順序を慎重に判断しながら進めます。

STEP5:基礎の解体

コンクリート基礎の解体は、小型重機を使用できる場合はそれを活用し、使用できない場合は電動ハンマーなどで破砕します。

STEP6:廃材の分別と搬出

解体した廃材を木くず・コンクリートがら・金属類などに分別し、一輪車でトラックまで運搬します。トラックを横付けできない場合は、この作業に多くの時間と人手がかかります。

STEP7:整地

解体完了後、土地を平らに整地して引き渡しとなります。


常滑市で手壊し解体に対応できる業者の選び方

手壊し解体は通常の解体工事よりも高度な技術と経験が求められます。安心して任せられる業者を選ぶために、以下のポイントをチェックしましょう。

1. 手壊し解体の実績があるか

手壊し解体は特殊な工法であり、すべての解体業者が対応できるわけではありません。見積もり依頼時に「手壊し解体の経験はありますか」「過去にどのような現場を担当しましたか」と確認しましょう。

常滑市やその周辺(半田市、知多市、東海市など)で狭小地・密集地の解体実績がある業者であれば、地域の特性を理解した対応が期待できます。

2. 現地調査を丁寧に行うか

手壊し解体が必要かどうかは、現地を見なければ正確に判断できません。電話やメールだけで見積もりを出す業者ではなく、必ず現地調査を行う業者を選びましょう。

現地調査では、道路幅・高低差・隣家との距離・トラックの駐車場所などを確認します。この調査が不十分だと、工事開始後に追加費用が発生するリスクがあります。

3. 見積書の内訳が明確か

「解体工事一式」とだけ書かれた見積書では、何にいくらかかるのか分かりません。以下の項目が明記されているか確認しましょう。

  • 仮設工事費(足場・養生)
  • 解体工事費(建物・基礎)
  • 廃材運搬費
  • 廃棄物処分費
  • 道路使用許可申請費(必要な場合)
  • 交通誘導員費(必要な場合)
  • 整地費用

4. 許可・保険の確認

解体工事を行うには「建設業許可(解体工事業)」または「解体工事業登録」が必要です。また、万が一の事故に備えて工事保険(賠償責任保険)に加入しているかも確認しましょう。

5. 複数社から見積もりを取る

手壊し解体は業者によって費用に差が出やすい工事です。最低でも3社から見積もりを取り、内容と価格を比較検討することをおすすめします。

極端に安い見積もりには注意が必要です。不法投棄や手抜き工事のリスクがないか、業者の信頼性を確認しましょう。


常滑市の解体補助金制度を活用しよう

常滑市では、空き家や旧耐震住宅の解体に対する補助金制度を設けています。手壊し解体で費用が高くなる場合でも、補助金を活用することで自己負担を軽減できます。

危険空家住宅除却費補助金

項目内容
補助率解体費用の5分の4(80%)
上限額30万円
対象1年以上使用されていない空き家で、市の判定で「危険空家住宅」と認められたもの
受付状況受付中

木造住宅除却費補助金

項目内容
補助率解体費用の5分の4(80%)
上限額30万円
対象昭和56年5月31日以前に着工した木造住宅で、耐震診断の判定値が1.0未満のもの
受付状況令和7年度は受付終了

注意点: 補助金は工事の契約・着手前に申請が必要です。工事を始めてからでは申請できませんので、まずは市役所に相談してから業者への発注を進めてください。

問い合わせ先:
常滑市役所 建設部 都市計画課
電話:0569-47-6122


よくある質問(Q&A)

Q1. 道幅が狭いかどうか、自分で判断できますか?

おおよその目安として、軽自動車がギリギリ通れる程度(約1.5〜2メートル)であれば重機の搬入は難しいと考えられます。ただし、最終的な判断は解体業者の現地調査で行います。

Q2. 手壊し解体でも補助金は使えますか?

はい、使えます。常滑市の補助金は解体工法による制限はありません。手壊し解体でも条件を満たせば補助金を受けられます。

Q3. 手壊し解体だと近所への挨拶は不要ですか?

騒音や振動が少ないとはいえ、工事には一定の音や人の出入りが発生します。近隣への事前挨拶は行うべきです。多くの解体業者は近隣挨拶を代行してくれます。

Q4. 空き家が傷んでいても解体できますか?

老朽化が進んだ建物でも解体は可能です。ただし、倒壊の危険がある場合は追加の安全対策が必要になることがあります。現地調査で状態を確認してもらいましょう。

Q5. 解体後の土地は駐車場にできますか?

解体後に駐車場として活用することは可能です。ただし、整地や舗装などの追加工事が必要になります。解体と一緒に見積もりを取ると効率的です。


まとめ:常滑市の狭小地解体は経験豊富な業者に相談を

常滑市には、やきもの散歩道周辺をはじめ、細い路地や密集した住宅地が多く存在します。こうした場所にある古い家屋の解体では、重機が入れず手壊し解体が必要になるケースが少なくありません。

手壊し解体は費用が割高になりますが、常滑市の補助金制度(最大30万円、補助率80%)を活用することで負担を軽減できます。

手壊し解体を成功させるポイントは、経験豊富な解体業者を選ぶことです。必ず現地調査を行い、丁寧な見積もりを出してくれる業者に依頼しましょう。複数社から見積もりを取り、価格だけでなく対応の丁寧さや実績も含めて比較検討することをおすすめします。


常滑市の解体工事に関する相談窓口

補助金・空き家対策の相談
常滑市役所 建設部 都市計画課
電話:0569-47-6122

空き家の売買・管理・解体の総合相談
愛知県宅地建物取引業協会
電話:052-522-2567

相続登記・空き家処分の法律相談
愛知県司法書士会
電話:050-3533-3707