常滑市で重機が入らない土地の解体工事|対処法と費用を徹底解説

「解体したいけど、道が狭くて重機が入らないかもしれない…」 「見積もりを頼んだら『うちでは対応できない』と断られてしまった」

常滑市で解体工事を検討している方の中には、こうした悩みを抱えている方も少なくありません。

常滑市は窯業の町として発展してきた歴史から、やきもの散歩道周辺をはじめ、細い路地や密集した住宅地が多く存在します。昭和初期やそれ以前に形成された旧市街地では、そもそも車両の通行を想定していない道路も珍しくありません。

この記事では、「重機が入らない」と言われた場合にどのような対処法があるのか、工事費用はどのくらい変わるのか、常滑市で対応できる業者をどう探せばよいのかを詳しく解説します。


重機が入らないと判断される条件とは

まず、どのような状況で「重機が入らない」と判断されるのかを確認しておきましょう。解体業者が現地を見て、以下のいずれかに該当する場合は重機の搬入が困難と判断されることがあります。

条件1:前面道路の幅が2メートル未満

一般的な住宅解体工事に使われる重機(油圧ショベル、ユンボ)の車幅は約2メートルあります。そのため、解体する建物に面する道路の幅が2メートル未満の場合、物理的に重機が通れません。

また、前面道路の幅が2メートル以上あっても、以下のような条件があると搬入が困難になります。

  • 途中の道路に2メートル未満の箇所がある
  • 電柱が道路に突出している
  • 鋭角な曲がり角がある
  • 道路が行き止まり(袋小路)で転回できない

常滑市のやきもの散歩道エリアは、狭く曲がりくねった生活道路が多く、大型重機の搬入が難しい立地が多く存在します。

条件2:道路と敷地に高低差がある

常滑市は丘陵地に形成された街であり、道路と敷地の間に段差がある場所が少なくありません。例えば、建物が高台に建っている場合や、逆に半地下のようになっている場合です。

道路と敷地に大きな高低差があると、重機を敷地内に乗り入れることが難しくなります。また、道路が階段状になっている場所では、そもそも車両の進入を想定していないため、重機の搬入は困難です。

条件3:隣家との距離が極端に近い

隣家との距離が50センチ〜1メートル程度しかない場合、重機を敷地内で旋回させるスペースが確保できないことがあります。重機が入れても作業できないケースです。

条件4:交通量や人通りが多い

商店街や交通量の多い道路に面している場合、重機やトラックを長時間停車させることが難しく、結果として重機を使った解体が困難になるケースがあります。


重機が入らない場合の3つの対処法

「重機が入らない」と言われても、解体工事ができないわけではありません。状況に応じて、以下の3つの対処法があります。

対処法1:小型重機(ミニユンボ)を使用する

通常の重機が入らなくても、小型の重機であれば搬入できる可能性があります。

小型重機(ミニユンボ)のサイズ

サイズ(バケット容量)通称全幅全長
ミニサイズミニユンボ約1.0m約4.0m
0.1㎥(コンマイチ)ミニユンボ約1.5m約4.5m
0.15㎥(コンマイチゴ)小型約1.7m約5.0m

ミニユンボと呼ばれる小型重機は、全幅が約1〜1.5メートル程度のため、道幅が1.5メートルあれば通れる可能性があります。木造2階建て程度の住宅であれば、ミニユンボでも十分に解体作業が可能です。

ポイント: すべての解体業者がミニユンボを保有しているわけではありません。ミニユンボを持っていない業者の場合、リース(レンタル)費用が追加でかかることがあります。狭小地の解体実績が豊富な業者に依頼することが重要です。

対処法2:クレーンで重機を吊り上げて搬入する

道路からは重機が入れなくても、敷地内に十分なスペースがある場合は、クレーンを使って重機を吊り上げて搬入する方法があります。

例えば、道路と敷地に高低差がある場合や、隣接地から搬入できる場合に採用されることがあります。

ただし、この方法を採用するには以下の条件を満たす必要があります。

  • クレーンを設置できる広いスペースがある
  • 敷地内で重機が作業できるスペースがある
  • 電線や障害物が吊り上げの妨げにならない

クレーンを使用する場合は、クレーンのリース費用や操作オペレーターの費用が追加でかかるため、解体費用は通常よりも高くなります。

対処法3:手壊し解体(人力解体)を行う

小型重機も入らない、クレーンも使えないという場合は、「手壊し解体(人力解体)」を選択することになります。

手壊し解体とは、重機を使わずに人の力と手持ちの工具だけで建物を取り壊す工法です。チェーンソーや解体バチ(クワのような形状の工具)、バール、ハンマーなどを使い、職人が屋根から順番に手作業で解体を進めていきます。

手壊し解体のメリット

  • 重機が入れない場所でも解体できる
  • 騒音・振動が少なく、近隣への影響を抑えられる
  • 廃材の分別を徹底できる

手壊し解体のデメリット

  • 費用が通常の2〜3倍になる
  • 工期が通常の2倍程度かかる
  • 廃材の運搬にも手間がかかる

手壊し解体の場合、解体した廃材を一輪車(通称「ネコ」)でトラックが停められる場所まで人力で運び出す必要があり、この作業にも多くの時間と人手がかかります。


重機が入らない場合の解体費用の目安

重機が入らない場合、解体費用は通常よりも高くなります。工法ごとの費用目安を確認しておきましょう。

通常の重機解体(参考)

構造坪単価30坪の場合
木造3.2万〜4.9万円96万〜147万円
鉄骨造4.0万〜6.0万円120万〜180万円

小型重機を使用した場合

小型重機を使用する場合、通常の重機解体と比較して1.2〜1.5倍程度の費用がかかることがあります。

小型重機は作業効率が落ちるため、工期が長くなりがちです。また、業者がミニユンボを保有していない場合はリース費用が加算されます。

構造坪単価(目安)30坪の場合
木造4万〜7万円120万〜210万円

手壊し解体の場合

手壊し解体は、通常の重機解体と比較して2〜3倍程度の費用がかかります。

構造坪単価(目安)30坪の場合
木造6万〜12万円180万〜360万円

費用が高くなる主な要因

重機が入らない現場で費用が高くなる主な要因は以下のとおりです。

  1. 作業時間の増加: 小型重機や手作業は通常の重機より効率が落ちる
  2. 人件費の増加: 手壊し解体では多くの作業員が必要になる
  3. 廃材運搬の手間: トラックを横付けできない場合、一輪車での運搬作業が必要
  4. 道路使用許可: 公道にトラックを停める場合は許可申請が必要
  5. 交通誘導員: 道路使用時には誘導員の配置が求められることがある
  6. リース費用: 小型重機やクレーンをリースする場合の費用

重機が入らない場合の解体工事の流れ

重機が入らない現場での解体工事は、以下のような流れで進みます。

STEP1:現地調査と工法の検討

解体業者が現地を調査し、以下の点を確認します。

  • 前面道路の幅と搬入経路
  • 道路と敷地の高低差
  • 隣家との距離
  • トラックの駐車スペース
  • 近隣の状況(人通り、交通量など)

調査結果をもとに、「小型重機で対応可能か」「クレーン搬入ができるか」「手壊し解体が必要か」を判断します。

STEP2:近隣への挨拶

工事開始前に、近隣住民への挨拶を行います。重機が入らない現場では工期が長くなることが多いため、事前の説明がより重要になります。多くの解体業者は近隣挨拶を代行してくれます。

STEP3:足場の設置と養生

建物の周囲に足場を設置し、養生シートで囲います。手壊し解体の場合は特に、作業員の安全確保と粉塵・騒音対策のために四方全てを養生することが一般的です。

STEP4:内装材の解体

建物内部から解体を開始します。天井材、壁材、床材を順番に撤去していきます。この段階は重機の有無に関わらず、手作業で行われることが多いです。

STEP5:躯体の解体

建物の構造部分(屋根、柱、梁、壁)を解体します。

  • 小型重機が使える場合: 小型重機で効率的に解体
  • 手壊しの場合: チェーンソーやバールを使って手作業で解体

STEP6:基礎の解体

コンクリート基礎を解体します。小型重機が使えれば効率的ですが、使えない場合は電動ハンマーなどで破砕します。

STEP7:廃材の搬出

解体した廃材を分別し、トラックまで運搬します。トラックを現場に横付けできない場合は、一輪車を使って人力で運び出します。

STEP8:整地

解体完了後、土地を平らに整地して引き渡しとなります。


常滑市で重機が入らない物件の解体業者を選ぶポイント

重機が入らない現場の解体は、通常の解体工事よりも高度な技術と経験が求められます。以下のポイントを参考に、信頼できる業者を選びましょう。

ポイント1:狭小地・密集地の解体実績があるか

「重機が入らない現場の解体経験がありますか?」と直接確認しましょう。常滑市やその周辺(半田市、知多市、東海市など)で狭小地の解体実績がある業者であれば、地域の特性を理解した対応が期待できます。

すべての解体業者が狭小地に対応できるわけではありません。「うちでは対応できない」と断られた場合は、狭小地を得意とする別の業者を探しましょう。

ポイント2:小型重機を保有しているか

ミニユンボなどの小型重機を自社で保有している業者であれば、リース費用がかからず、コストを抑えられる可能性があります。

ポイント3:現地調査を丁寧に行うか

重機が入るかどうかは、現地を見なければ正確に判断できません。電話やメールだけで見積もりを出す業者ではなく、必ず現地調査を行う業者を選びましょう。

現地調査では、前面道路だけでなく搬入経路全体、敷地内の状況、近隣との位置関係などを詳しく確認してもらうことが重要です。

ポイント4:見積書の内訳が明確か

「解体工事一式」とだけ書かれた見積書では、何にいくらかかるのか分かりません。以下の項目が明記されているか確認しましょう。

  • 仮設工事費(足場・養生)
  • 解体工事費(内装・躯体・基礎)
  • 小型重機使用料(リースの場合)
  • 廃材運搬費
  • 廃棄物処分費
  • 道路使用許可申請費(必要な場合)
  • 交通誘導員費(必要な場合)
  • 整地費用

ポイント5:複数社から見積もりを取る

重機が入らない現場は、業者によって対応の可否や費用に大きな差が出ます。最低でも3社から見積もりを取り、内容と価格を比較検討することをおすすめします。


常滑市の補助金を活用して費用を抑えよう

重機が入らない現場では解体費用が高くなりますが、常滑市の補助金制度を活用することで自己負担を軽減できます。

危険空家住宅除却費補助金

項目内容
補助率解体費用の5分の4(80%)
上限額30万円
対象1年以上使用されていない空き家で、市の判定で「危険空家住宅」と認められたもの
受付状況受付中

木造住宅除却費補助金

項目内容
補助率解体費用の5分の4(80%)
上限額30万円
対象昭和56年5月31日以前に着工した木造住宅で、耐震診断の判定値が1.0未満のもの
受付状況令和7年度は受付終了

重要: 補助金は工事の契約・着手前に申請が必要です。解体業者と契約してから申請しても対象外になりますので、まずは市役所に相談してください。

問い合わせ先:
常滑市役所 建設部 都市計画課
電話:0569-47-6122


よくある質問(Q&A)

Q1. 道幅が狭いかどうか、自分で確認する方法はありますか?

メジャーで道路の幅を測ってみてください。2メートル未満であれば通常の重機は入りません。また、道路の途中に狭い箇所がないか、搬入経路全体を確認することも大切です。最終的な判断は、解体業者の現地調査で行います。

Q2. 重機が入らない場合、工期はどのくらいかかりますか?

建物の規模にもよりますが、通常の重機解体で1〜2週間の工事が、小型重機の場合は2〜3週間、手壊し解体の場合は3〜4週間程度かかることがあります。

Q3. 解体業者に断られた場合、どうすればよいですか?

狭小地・密集地を専門にしている解体業者を探しましょう。一括見積もりサイトを利用して、複数の業者に相談するのも一つの方法です。地域密着型の業者であれば、対応できることも多いです。

Q4. 補助金は手壊し解体でも使えますか?

はい、使えます。常滑市の補助金は解体の工法による制限はありません。手壊し解体で費用が高くなっても、条件を満たせば補助金を受けられます。

Q5. 近隣との関係が心配ですが、手壊し解体なら迷惑をかけずに済みますか?

手壊し解体は重機解体と比べて騒音・振動が大幅に少ないため、近隣への影響は抑えられます。ただし、工期が長くなる分、工事期間中の影響は長くなります。いずれにしても、近隣への事前挨拶は必要です。


まとめ:重機が入らなくても解体は可能

常滑市には、やきもの散歩道周辺をはじめ、細い路地や密集した住宅地が多く存在します。「重機が入らない」と言われても、解体工事ができないわけではありません。

重機が入らない場合の対処法

  1. 小型重機(ミニユンボ)を使用する → 費用は1.2〜1.5倍程度
  2. クレーンで重機を搬入する → 条件が合えば可能
  3. 手壊し解体を行う → 費用は2〜3倍程度

重機が入らない現場の解体を成功させるポイントは、狭小地の解体実績が豊富な業者を見つけることです。複数の業者から見積もりを取り、対応の可否・費用・工法を比較検討してください。

また、常滑市の補助金制度(最大30万円、補助率80%)を活用すれば、費用負担を軽減できます。補助金は工事前の申請が必要ですので、まずは市役所に相談することをおすすめします。


常滑市の解体工事に関する相談窓口

補助金・空き家対策の相談
常滑市役所 建設部 都市計画課
電話:0569-47-6122

空き家の売買・管理・解体の総合相談
愛知県宅地建物取引業協会
電話:052-522-2567

相続登記・空き家処分の法律相談
愛知県司法書士会
電話:050-3533-3707