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「所有している空き家が危険空家に認定されるとどうなるの?」 「危険空家の判定基準を知りたい」 「認定されたら補助金が使えるって本当?」
このような疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
常滑市では、老朽化した空き家による地域への悪影響を防ぐため、**「危険空家住宅」**の認定制度を設けています。認定を受けると、解体費用の補助金(最大30万円)を利用できる一方で、放置し続けると固定資産税が上がるリスクもあります。
本記事では、常滑市における危険空家の認定基準、判定の流れ、補助金制度、そして固定資産税への影響について詳しく解説します。
常滑市における「危険空家住宅」とは、以下の条件をすべて満たす老朽化した空き家のことです。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 使用状況 | 1年以上使用されていない主に居宅として使用していた建物 |
| 所有者 | 個人が所有するもの |
| 権利関係 | 所有権以外の権利が設定されていないもの(権利者が同意している場合は除く) |
| 公共事業 | 公共事業の補償対象でないもの |
| 判定 | 市が**「危険空家住宅」と判定**したもの |
つまり、単に古い空き家というだけでは「危険空家住宅」には該当しません。市による現地調査・判定を経て、正式に認定される必要があります。
空き家に関する用語は複数あり、混乱しがちです。それぞれの違いを整理します。
| 区分 | 根拠法令 | 概要 | 固定資産税への影響 |
|---|---|---|---|
| 危険空家住宅 | 常滑市独自制度 | 市が判定した危険な空き家。解体補助金の対象 | 直接の影響なし |
| 特定空家 | 空家等対策特別措置法 | 倒壊等の危険や衛生上有害など、著しく問題のある空き家 | 勧告を受けると住宅用地特例が解除 |
| 管理不全空家 | 空家等対策特別措置法(2023年改正) | 放置すると特定空家になるおそれのある空き家 | 勧告を受けると住宅用地特例が解除 |
常滑市の「危険空家住宅」は、解体補助金を受けるための市独自の認定制度です。一方、「特定空家」「管理不全空家」は国の法律に基づく指定であり、勧告を受けると固定資産税の優遇措置が外れるという重大な影響があります。
国土交通省のガイドラインでは、「特定空家等」に該当するかどうかを以下の4つの観点から判断するとされています。常滑市の「危険空家住宅」の判定もこれに準じた考え方が取られています。
1. そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
| 判定項目 | 具体例 |
|---|---|
| 建物の傾斜 | 建物全体が傾いている(1/20超の傾斜は危険) |
| 基礎の状態 | 大きな亀裂、多数のひび割れ、変形、破損 |
| 土台の腐食 | 土台に大きな断面欠損が発生 |
| 柱の傾斜・破損 | 柱が傾いている、折損している |
| 屋根・外壁 | 屋根ふき材が脱落している、外壁が剥落している |
| 看板等の落下危険 | 門、塀、看板などが倒壊のおそれがある |
2. そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態
| 判定項目 | 具体例 |
|---|---|
| 汚物の流出 | 浄化槽等の放置・破損による汚物の流出、臭気の発生 |
| ゴミの放置 | ゴミの放置・不法投棄による臭気の発生 |
| 害虫・害獣 | ねずみ、はえ、蚊等が多数発生 |
| アスベスト | アスベストの飛散による健康被害のおそれ |
3. 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
| 判定項目 | 具体例 |
|---|---|
| 建物の汚損 | 外壁の汚物・落書き、窓ガラスの破損 |
| 立木の繁茂 | 樹木が著しく繁茂し、景観を損なっている |
| 景観ルール違反 | 地域の景観に関するルールに著しく適合しない |
4. その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
| 判定項目 | 具体例 |
|---|---|
| 動物の侵入 | 立木の腐朽や建物の破損により、動物が侵入し糞尿等で臭気が発生 |
| 不審者の侵入 | 施錠がなく不審者が侵入できる状態 |
| 敷地外への影響 | 敷地内の立木の枝が隣地にはみ出している |
| シロアリの発生 | シロアリが繁殖し、近隣へも被害が及ぶおそれ |
常滑市では、市職員が現地調査を行い、上記のような観点から総合的に「危険空家住宅」に該当するか判定します。
判定のポイントは以下のとおりです。
密集市街地や通行量の多い道路沿いにある場合は、より慎重な判定が行われます。
常滑市では、危険空家住宅の除却(解体)を促進するため、平成31年4月より補助金制度を設けています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助率 | 補助対象経費の5分の4(80%) |
| 上限額 | 30万円 |
| 受付状況 | 受付中 |
| 担当課 | 建設部 都市計画課 |
以下の条件をすべて満たす方が補助金の対象となります。
危険空家住宅除却費補助金の手続きは、以下のステップで進みます。
①事前相談
↓
②判定申請
↓
③市による現地調査・判定
↓
④判定結果通知(申請から約2週間)
↓ ※「危険空家住宅」と判定された場合
⑤補助金交付申請
↓
⑥交付決定通知(申請から約2週間)
↓
⑦工事契約・工事着手 ※交付決定後に契約
↓
⑧工事完了
↓
⑨完了実績報告書提出(工事完了から30日以内)
↓
⑩交付金額確定通知(報告から約2週間)
↓
⑪補助金交付請求
↓
⑫補助金振込
【判定申請時に必要な書類】
| 書類 | 備考 |
|---|---|
| 判定申請書(様式第1) | 市所定の様式 |
| 建物およびその敷地の登記事項証明書 | 未登記の場合は所有者を確認できる書類 |
| 除却場所の案内図 | 住宅地図など |
| 配置図 | 除却対象を明記したもの |
| 除却前の写真 | 複数方向から撮影したもの、損傷状況のわかるもの |
【交付申請時に必要な書類】
| 書類 | 備考 |
|---|---|
| 交付申請書(様式第3) | 市所定の様式 |
| 事業計画書(様式第4) | 市所定の様式 |
| 除却工事費の見積書の写し | 施工業者等の記名があるもの |
| 市税の滞納がないことの証明書 | 税務課で発行(手数料必要) |
| 同意書(様式第5) | 補助金を代理人が受領する場合 |
| 共有者全員の同意書 | 共同所有の場合 |
| 土地所有者の同意書 | 土地所有者が別の場合 |
【工事完了時に必要な書類】
| 書類 | 備考 |
|---|---|
| 完了実績報告書(様式第10) | 市所定の様式 |
| 除却工事の契約書等の写し | 交付決定後に契約したものに限る |
| 除却工事代金の領収書の写し | 施工業者等が発行したもの |
| 除却工事完了後の全景写真 | 日付が記載されたものに限る |
| 施工業者間の契約書類 | 施工業者と解体業者が異なる場合 |
工事の契約および着手前に補助金交付決定を受ける必要があります。
契約後または工事後の申請では補助金を受けることができません。これは最も重要な注意点です。
❌ NG例:解体業者と契約 → 補助金申請
✅ OK例:補助金申請 → 交付決定 → 解体業者と契約
補助金を申請した場合、同年度の2月末日までに工事を完了させる必要があります。
年度末ギリギリの申請は避け、余裕を持ったスケジュールで進めましょう。
対象建物の全てを除却する工事が補助対象であり、一部のみの除却は対象外です。
市の判定の結果、「危険空家住宅」に該当しないと判定された場合は、この補助金を利用することができません。
ただし、以下の場合は別の補助金が利用できる可能性があります。
2023年12月に施行された改正空家等対策特別措置法により、空き家の固定資産税に大きな変化がありました。
【住宅用地特例とは】
住宅が建っている土地には「住宅用地特例」が適用され、固定資産税が大幅に軽減されています。
| 区分 | 軽減率 |
|---|---|
| 小規模住宅用地(200㎡以下) | 固定資産税 1/6 |
| 一般住宅用地(200㎡超) | 固定資産税 1/3 |
【特例が解除されるケース】
以下の場合、住宅用地特例が解除され、固定資産税が最大6倍に増加する可能性があります。
| 区分 | 特例解除のタイミング |
|---|---|
| 特定空家 | 市からの勧告を受けた場合 |
| 管理不全空家 | 市からの勧告を受けた場合 |
常滑市の「危険空家住宅」に認定されること自体は、固定資産税に直接影響しません。
ただし、危険な状態を放置し続けると、国の法律に基づく「特定空家」や「管理不全空家」に指定される可能性があり、その場合は固定資産税が増加するリスクがあります。
危険空家住宅の認定 → 補助金を使って解体 → 固定資産税問題を回避
↓
放置し続ける → 特定空家に指定 → 勧告 → 固定資産税が最大6倍に
たとえば、以下のような土地の場合を考えてみましょう。
条件:
| 状態 | 課税標準額 | 固定資産税額 |
|---|---|---|
| 住宅用地特例あり | 1,200万円 × 1/6 = 200万円 | 約2.8万円/年 |
| 特例解除後 | 1,200万円 | 約16.8万円/年 |
特例が解除されると、固定資産税が年間約14万円増加することになります。
前述のとおり、「特定空家」や「管理不全空家」に指定され、勧告を受けると固定資産税が大幅に増加します。
特定空家に対して勧告・命令が出されても改善されない場合、行政代執行により市が強制的に解体することがあります。
この場合、解体費用は所有者に請求されます。補助金も使えず、全額自己負担となる上、業者選定もできません。
特定空家に対する命令に違反した場合、50万円以下の過料が科せられる可能性があります。
老朽化した建物の倒壊、外壁の落下、火災の延焼などにより近隣に被害を与えた場合、損害賠償責任を負う可能性があります。
周辺地域の不動産価値にも悪影響を及ぼし、将来的に土地を売却する際の価格が下がる可能性があります。
メリット:
デメリット:
向いているケース:
常滑市では、空き家を改修して活用する場合の補助金(空家利活用改修費補助金、最大100万円)も用意されています。
メリット:
デメリット:
向いているケース:
古家付きのまま土地を売却する方法です。
メリット:
デメリット:
向いているケース:
A. 判定申請から約2週間程度で結果が通知されます。
A. 判定申請自体は無料です。ただし、必要書類の取得(登記事項証明書など)には実費がかかります。
A. 以下の補助金が利用できる可能性があります。
A. 以下の対応策を検討してください。
A. 可能です。「同意書(様式第5)」を提出することで、補助金を市から業者に直接支払ってもらうことができます。
**A. 対象になります。**ただし、相続登記が済んでいない場合は、先に相続手続きを行う必要があります。
常滑市役所 建設部 都市計画課
公益社団法人 愛知県宅地建物取引業協会(常滑市空き家バンク)
公益社団法人 全日本不動産協会 愛知県本部
愛知県司法書士会
常滑市の「危険空家住宅」認定と補助金制度について、重要なポイントをまとめます。
常滑市は愛知県内でも空き家率が高い地域です。老朽化した空き家を放置すると、所有者自身の負担が増えるだけでなく、地域全体に悪影響を及ぼします。
まずは常滑市都市計画課(0569-47-6122)に相談し、所有する空き家の状況を確認してみましょう。補助金を活用できれば、解体費用の負担を大幅に軽減できます。
※本記事の情報は2025年11月時点のものです。制度内容は変更される場合がありますので、最新情報は常滑市役所にご確認ください。
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